お知らせ

福祉機器導入に関する研修を開催しました。

2023.11.01

 令和5年9月26日(火)に「福祉機器導入に関する研修」を開催しました。

講師 山口 純 氏

受講者(Web研修)                 ※プライバシー保護のため一部加工をしています。

 厚生労働省の「2040年を展望した社会保障・働き方改革本部のとりまとめについて」によれば、介護人材の供給不足により、介護サービスを提供できなくなる恐れがあるとされています。この課題の解決の一つとして、テクノロジーを活用することによって、「より少ない人手でも回る福祉現場を実現」するとあります。今現在においても、福祉人材の不足といったものがあり、将来の問題と捉えるのではなく、今現在の課題でもあると感じているところです。このような背景から今回の研修については、ICT及び福祉現場で利用可能な機器・テクノロジー導入に関する実践的な知識を学ぶことを目的に開催しました。

 講師には、株式会社ヤマグチ 代表取締役 山口 純 氏 をお招きして行いました。

 山口氏は、福祉工学及び福祉機器評価を専門としており、イタリア・デンマークに留学し、デンマーク技術研究所へのインターンにてデンマークにおける福祉テクノロジーの普及・活用について研究。帰国後は、産業技術総合研究所、国立障害者リハビリテーション研究センターにて福祉機器評価手法ATAT日本語版作成を主導。また、令和3・4年度においては、全国社会福祉経営者協議会ICT戦略等特命チームの専門委員として、ご活躍されている方です。

※研修後アンケート 一部抜粋

・福祉機器を導入するまでには、実際にその機器を使用することにより、どんなメリットがあるのか?その施設で必要性があるのか?などいろいろな視点から検証し評価していくことが重要であることが分かった。専門的な内容の資料もみられ、理解が難しい所もあったが、参考になり充実した研修内容であった。(高齢者福祉施設/援助職員)

・福祉機器というのは情報として聞いてはいたが、今回具体的な機器の資料を見たりグループトークをすることで、機器について少し理解を深めることが出来た。(救護施設/援助職員)

・福祉サービスの需要は増加しているが、それとは反比例し少子高齢化により労働人口が減少し労働力の確保が困難な現状。福祉機器の導入(職員の負担軽減)により高齢の方を労働力として活用できるのであれば検討が必要。逆に機器導入により日々の業務負担が増加するのであれば不要。
 リスク管理のために必要であっても導入コストの確保及びランニングコストの確保が非常に困難な現状がある。(障がい者福祉施設/事務職)

・被弾した戦闘機の視点~目に見えない部分に視点を向けること、利用者の声や気持ちとして表に出てこない部分に本質が隠れていると考えさせられた。(障がい者福祉施設/管理者)


 結びに、この場をお借りして、研修をお引き受けいただきました 山口様 にあらためて御礼申しあげます。