お知らせ

意思決定支援研修(Web研修)を開催しました。

2022.03.22

 令和3年12月22日(水)及び令和4年2月17日(木)の2日間にわたる日程で、法人内施設(事業所)のケアマネージャー及びサービス管理責任者並びに相談支援専門員を主な対象に、意思決定支援研修(Web研修)を開催しました。
 講師には、山形県立保健医療大学の安保教授をお招きし、意思決定支援についてあらためて確認するとともに意思決定支援ガイドラインに則った支援方法について事例を用いながら講義・演習を行っていただきました。

山形県立保健医療大学 安保教授

 講義では、意思決定支援において意識したい3つの段階(意思形成、意思表明、意思実現)やクライシスプラン、共同意思決定等についてご講義いただきました。また、事前に参加者からアンケートをとった事例を用いた演習(グループワーク)を行ったことで、参加者には多くの気づきが生まれていました。(以下、一部を紹介します。)


【参加者の気づき】 ※研修後アンケート 一部抜粋
・人により価値観が違うこと、その思いを伝えるのには勇気がいることをグループワークをとおして痛感しました。
・一人ひとりの利用者さんをわかってくれる人がいる、寄り添ってくれている人がいるということはご本人やご家族が安心して生活できると実感できました。
・価値観には個人の状況によって同じ人物が同じ選択肢でも大きな変化があることに気づかされ、利用者支援だけではなく私生活においても重要性を感じることができました。
・日々の支援の中で利用者本人の意思を確認する場面は多く、その都度対応しているつもりでも、選択肢の少ない確認方法や「こうあるべき」といった職員に都合のいい答えの導きをしていなかったかと反省しました。
・終期末の医療について、本人の意思や家族の意思確認などクライシスプランを事前に作成しておくことは重要と思いました。また、身元引受人が親や兄弟ではなく、姪や甥になり、本人の状況が分からなくなった時の対応についても検討しておく必要があると思いました。
・本人にとって最善の利益をチーム、関係者で検討できる体制と環境づくりをしていきたいです。
・日常生活上において意思決定支援する際には、本人の背景を把握することやそこから推測することが必要であるとあらためて感じました。


 上記の他、「他参加者とのやり取りが聞いていて心地よく、楽しく参加できた」「あっという間に終わってしまった」といったコメントもあり、先生の講義に引き込まれた参加者も多くいたようです。

 当事業団では、今回の研修で学んだことを、日々の支援に活かし、利用者により充実した生活を送っていただけるよう努めていく所存です。
 結びに、この場をお借りして、研修講師をお引き受けいただいた安保教授に、あらためて御礼申し上げます。